福岡で盗撮の捜査が不安な方へ|警察から連絡が来たときの対応

「盗撮の件で警察から電話が来た」「その場では帰れたけれど、後日逮捕されるのだろうか」「家族が警察署に連れて行かれた」。このようなときは、今の手続がどの段階にあるのかを確認し、取調べへの対応や被害者への連絡方法を整理することが大切です。

盗撮の疑いをかけられても、必ず逮捕されるわけではありません。一方で、帰宅できたことだけで事件が終わったわけではありません。福岡で盗撮事件の捜査が不安な方とご家族に向けて、最初にすべきこと、刑事手続の流れ、示談と弁護士相談のポイントを解説します。

目次

警察から連絡が来たら最初に確認すること

担当者と出頭予定をメモする

警察署名、担当部署・担当者名、連絡の用件、出頭を求められている日時を控えましょう。出頭日が近い場合は、相談予約の際にその日付を伝えてください。連絡を放置したり、その場でよく考えずに説明を重ねたりせず、弁護士と対応を確認することが大切です。

画像や端末を自己判断で処分しない

捜査される不安から、盗撮データを消す、スマホを初期化する、スマホ端末を機器を捨てるなど、証拠隠滅を図る行動は絶対に避けてください。そのような行動をとると、逮捕されるリスクが高まります。データや機器の扱いは弁護士に確認してください。

被害者に直接連絡をしない

謝罪したいと思っても、被害者を探し出して会いに行くことは、被害者に不安や圧力を感じさせるおそれがあります。示談を希望する場合は、被害者の意向に配慮した連絡方法を弁護士に相談しましょう。

現在の状況と相談時に伝えたいこと

現在の状況確認して伝えること
呼び出しを受けた警察署・担当者・出頭日時・伝えられた用件
取調べ後に帰宅した次回の予定・作成した調書・端末の押収の有無
家族が逮捕された本人の氏名・留置先の警察署・逮捕日時・容疑の内容

盗撮で問題となる法律と刑罰

盗撮では、いわゆる「性的姿態等撮影罪」が問題になります。例えば、正当な理由なく、通常衣服で隠されている下着や性的な部位などをひそかに撮影する行為です。

盗撮の刑罰は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金で、未遂も処罰の対象です。「撮影に失敗したから問題ない」とはいえません。撮影対象や方法、場所によっては、福岡県迷惑行為防止条例違反で捜査される場合もあります。

全国共通の撮影罪は2023年7月13日に施行されました。また、2025年6月1日に拘禁刑が導入されており、それ以前の盗撮行為は福岡県迷惑行為防止条例の対象となり、科せられる刑も異なります。

逮捕される場合と在宅で捜査される場合

捜査は、逮捕・勾留によって身柄を拘束される場合と、自宅から呼び出しに応じる在宅事件のいずれかの流れで進みます。その場で逮捕されず、後日逮捕されう可能性もあります。

逮捕・勾留の判断には、犯罪の嫌疑だけでなく、逃亡や証拠隠滅のおそれなどが関わります。「初犯だから逮捕されない」「帰宅できたから不起訴になる」と判断することはできません。

逮捕された場合

警察に逮捕された場合、原則として逮捕から48時間以内に、身柄を検察官へ送る手続が取られるか、釈放されます。検察官が勾留を求める場合は、身柄を受け取ってから24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に裁判官へ請求します。

裁判官が勾留を認めると、起訴前の勾留は請求日から原則10日間で、やむを得ない事情がある場合には、検察官の請求により、裁判官がさらに10日間以内の延長を認めることもあります。実務上、勾留される事案では延長されることが多いです。

在宅捜査の場合

逮捕されずに事件が進む場合、通常の日常生活が送れます。仕事や学校に行くことも可能です。ただし、捜査のために警察から呼ばれるので、そのときは任意に出頭して取り調べに応じることになります。

逮捕されるケースと異なり、在宅捜査には期間の定めがありません。ですので、数ヶ月間の捜査の上、起訴・不起訴の処分が下されることが一般的です。

参照:裁判所 刑事事件Q&A

成瀬弁護士

盗撮事件の場合、逮捕されてしまっても、適切な活動をすることにより、勾留を回避できる可能性があります。

弁護士が確認することと示談の進め方

取調べへの対応と身柄の見通し

弁護士は、本人の説明や捜査の状況を確認し、取調べへの対応を助言します。逮捕されている場合は接見し、事情に応じて勾留を避けるための意見提出や、身柄解放に向けた活動を進めます。

取調べでは、話したくないことについて供述を拒む権利があります(黙秘権)。供述調書はよく確認し、記憶と違う点は訂正を求めてください(増減変更申立権)。納得できないまま署名・押印をする必要はありません(署名押印拒否権)。身に覚えがない部分や、記憶が曖昧な部分は、推測で埋めずに弁護士へ伝えましょう。

ただし、このような権利があっても、権利を行使するかどうかは別問題です。容疑を認めているのかどうか、反省を示す必要があるのかなどによって取り調べ方針は変わります。弁護士に相談し、あなたの事案に適した方針を取りましょう。

根拠:刑事訴訟法 第198条

被害者の意向を尊重した示談交渉

示談は、被害者への謝罪や賠償、今後の接触を避ける約束などについて話し合い、被害者との和解を目指すものです。弁護士が捜査機関に取次ぎを依頼し、被害者が連絡を受けることを了承した場合に示談交渉を進めます。

示談金は法律で一律に決まってるわけではありません。被害の内容、撮影回数、被害者の年齢など様々な事情を踏まえ、双方で合意した金額となります。ただし、示談金には一定の相場というものが存在します。盗撮事件の示談金相場は、10万円〜50万円が一般的です。

示談した場合の処分見込み

示談の成立や被害回復は起訴・不起訴の判断で考慮されますが、示談すれば必ず不起訴になるわけではありません。検察官は、事件の内容や前科前歴、犯罪後の状況などを踏まえて判断します。事実関係を争う場合は、その方針との整合性も確認します。

もっとも、初犯の盗撮事件の場合、示談をした場合には不起訴になる可能性が十分にあります。

再発防止対策も重要です。生活状況を振り返り、必要に応じて専門機関に通っている方もいます。また、家族の協力を得て実行できる対策を講じることも重要です。弁護士は、示談だけでなく、こうした事情を含めて弁護方針を検討します。

示談をしない場合には前科がつく?

では、盗撮事件で示談をしない場合には前科が付いてしまうのでしょうか?

絶対前科が付くと断言することができません。撮影場所、撮影行為の態様、被写体、犯人の性格、年齢及び境遇、反省の程度、被害者の年齢、被害者の処罰感情、被害回復の有無など様々な事情を考慮して処分内容が決まります。

参照:検察官による起訴・不起訴の決定

しかし、盗撮事件では、初犯であっても示談をしない限り前科が付くことが一般的です。通常、初犯者は略式罰金になります。

野崎弁護士

盗撮事件では、示談をしないと前科が付く可能性が高いです。

盗撮事件でよくあるご質問

Q. 初犯でも前科が付きますか?

初犯でも、示談をしていない場合には、前科が付く可能性が高いです。通常は略式罰金となります。
略式罰金の場合には書面審理のみ行われて、法廷で裁判が開かれるわけではありませんが、罰金もれっきとした前科です。

Q. 逮捕されていない場合には処罰されませんか?

逮捕されていない場合(在宅捜査)でも、示談をしていないと前科が付く可能性が高く、初犯の場合には略式罰金となること一般的です。逮捕されていないからと言って事件を放置してしまうと、あとから取り返しのつかない事態に発展するので要注意です。

Q. 会社に知られずに解決できますか?

必ず秘密にできるとはいえません。捜査の方法、欠勤の有無、報道などによって周囲に知られる可能性があります。ただし、初動で適切な対応を取ることができれば、勤務先に知られずに事件を解決できる可能性は十分にあります。弁護士に相談して、どのように立ち振る舞いをすればよいか助言を受けてください。

Q. まだ警察から連絡がなくても相談できますか?

はい、相談できます。現状を踏まえて、どんな対応をしておけばよいのか、今後想定される事態に備えてどのような準備をすべきか、弁護士と方針立ててください。

Q. 本人が逮捕されているときは家族も相談できますか?

はい、ご家族からも相談できます。分かる範囲で、本人の氏名、留置先、逮捕日時、伝えられた容疑をお知らせください。すべての事情が把握している必要はありません。もっとも優先すべきことは弁護士に相談することです。

福岡で盗撮事件の相談をお考えの方へ

警察への出頭予定がある方、取調べ後の対応に迷っている方、ご家族が逮捕された方は、現在の状況をお聞かせください。福岡弁護士法律事務所では、取調べへの対応、身柄の見通し、示談の進め方を、事案に応じて助言をいたします。

相談時は、次の事項をメモしておくと状況を整理しやすくなります。分からない項目があっても相談は可能です。

  • いつ、どこで、どのような行為があったか
  • 警察からのいつ、どんな連絡があったか、出頭予定日はいつか
  • 逮捕・家宅捜索の有無、何が押収されたか、これまでに警察に話した内容
  • 勤務や家族への影響など、特に心配していること

福岡弁護士法律事務所では、盗撮事件の経験が豊富な弁護士が、あなたのお悩みに丁寧にお答えします。初回の相談30分は無料で、夜間・土日祝も相談可能です。事務所は、天神駅から徒歩約5分のアクセス良好な場所にございます。

※法改正や個別事情により結論が異なることがあります。具体的な対応は弁護士にご相談ください。

この記事を書いた人

成瀬 潤のアバター 成瀬 潤 福岡弁護士法律事務所 共同代表弁護士

福岡県弁護士会所属(登録番号52748)
弁護士登録後、刑事弁護に注力し、刑事事件の相談件数は累計2000件を超える。座右の銘は「至誠通天」。依頼者の悩みに親身に寄り添い事件を解決へと導く。粘り強い示談交渉力が強み。

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