刑事事件の流れ|逮捕から第一審判決までの流れを解説

逮捕された後は、どのように刑事手続が進むのでしょうか。刑事事件は、逮捕→勾留→起訴するかどうかの判断→裁判という順に進みます。

この記事では、20歳以上の方が警察に逮捕され、通常の裁判を受ける場合を中心に、第一審判決までの流れを図で説明します。

目次

逮捕から判決までの全体像

大まかな流れは、逮捕→送致→勾留→起訴・不起訴の判断→裁判→判決です。

逮捕は最長3日間、その後勾留が10日〜20日続きます。その後、勾留の最終日に起訴されるか、不起訴になるかが決まります。ですので、逮捕から起訴・不起訴が決まるまでの期間は最長23日間となります。

その後、起訴されれば、原則裁判が終わるまで勾留が続きます。逮捕から刑事裁判が終わるまで身柄拘束が続けば、2〜3ヶ月身柄拘束が続くこともあります。

ただし、すべての事件で逮捕や勾留が行われるわけではありません。また、途中で釈放され、自宅で生活しながら捜査や裁判を受ける場合もあります。釈放されたことと、事件が終わったことは別です。

逮捕直後と検察官への送致

警察が逮捕した場合、原則として身体を拘束してから48時間以内に、釈放するか、検察官へ送致する手続を取ります。ここでの送致とは、事件の書類・証拠物と本人の身柄を検察官に引き継ぐ手続です。

検察官は、事件を引き継いでから24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に、裁判官へ勾留を請求するか、釈放するかなどを判断します。

逮捕3日間は、原則、ご家族でも本人と面会できないことがあります。弁護人や弁護人になろうとする弁護士は、逮捕直後から接見し、取調べへの対応を助言できます。

ご家族が身柄拘束されている場合には、できる限り早く弁護士に接見をしてもらうことが大切です。

勾留と起訴までの判断

勾留とは、逮捕に続いて身体の拘束を続ける手続です。検察官が請求し、裁判官が本人の話を聞いた上で、逃亡や証拠隠滅のおそれなど、法律の要件に照らして判断します。

起訴前の勾留期間は、勾留を請求した日から原則10日間です。やむを得ない事情がある場合は、さらに最大10日間延長されることがあります。

よくいわれる「最長23日間」は、逮捕からの最大3日間と勾留の最大20日間を合わせた、通常の事件における一つの事件の起訴前の身体拘束の目安です。事件全体が23日で終わるわけではなく、起訴後も勾留が続く場合や、別の事件で逮捕される場合があります。

起訴と不起訴の分かれ道

検察官は、集めた証拠や事件の事情を踏まえ、裁判を求めるかを判断します。

不起訴は、その段階では裁判にかけないという処分です。嫌疑がない・不十分な場合のほか、事情を考慮して起訴を見送る「起訴猶予」もあります。不起訴処分そのものによって前科が付くことはありません。

起訴には、公開の法廷で審理する通常の裁判と、一定の事件で書面審理により罰金や科料を科す略式手続があります。略式手続には本人の異議がないことを書面で確認するなどの条件があり、罰金でも有罪が確定すれば前科となります。

起訴後の勾留と保釈

起訴されると、本人は「被疑者」から「被告人」と呼ばれます。勾留中に起訴され、そのまま拘束が続くこともあります。起訴後の勾留期間は原則として起訴の日から2か月で、法律の要件を満たす場合には1か月ごとに更新されます。

保釈を請求できるのは起訴後です。裁判所が保釈を認め、定められた保証金を納めるなどすると、条件を守りながら自宅で生活して裁判を受けられます。請求すれば必ず認められるわけではなく、事件の関係者との接触禁止や外泊の制限などの条件が付くことが一般的です。

公判に向けた準備

弁護士は、起訴状や開示された証拠を確認し、本人と、認める事実・争う事実や主張を整理します。無罪を主張するのか、有罪を前提に刑の軽減を求めるのかによって、必要な準備は変わります。

事件に応じて、本人の言い分を裏付ける資料、示談や被害回復の状況、生活を支える家族の協力、再発防止に向けた取組みなどを検討します。

当事務所では、裁判に向けて打ち合わせを重ねて、あなたが安心して裁判に臨める態勢を整えます。

公判当日の流れ

法廷では、裁判官、検察官、被告人、弁護人らが関わり、証拠に基づいて審理が進みます。一般的な流れは次のとおりです。

検察官が述べる「求刑」は、検察官が適切だと考える刑の意見です。最終的な刑を決めるのは裁判所です。

1回の期日ですべて終わるとは限りません。証人の尋問や被告人質問などを複数の期日に分け、判決を別の日に言い渡すことが多いです。

第一審判決とその後

裁判所は、審理した証拠をもとに、有罪か無罪かを判断します。有罪の場合は、拘禁刑や罰金などの刑も決めます。2025年6月1日より前の行為には、従来の懲役・禁錮が適用されることがあります。

拘禁刑の場合、刑務所で服役する実刑となることもあれば、条件を満たすと執行猶予が付くこともあります。執行猶予も有罪判決であり、無罪とは異なります。

第一審の判決が、その場で確定するわけではありません。判決に不服がある場合の控訴期間は、原則として判決が言い渡された日の翌日から14日以内です。今後の対応は、判決内容を確認して弁護士と検討します。

現在の手続に合った対応を確認しましょう

今の段階で何をすればよいか迷ったら、分かっていることからご相談ください。現在の状況を踏まえて、弁護士が今後の方針を一緒に検討します。

福岡弁護士法律事務所の弁護士は、これまで多くの刑事事件のご依頼を受けてきました。あなたが刑事事件のどの段階であっても、適切な助言をさせていただきます。

初回30分の相談は無料です。天神駅から徒歩約5分の場所で弁護士と対面にて相談が可能です。どうぞお気軽にお問い合わせください。

【参考となる資料】

刑事訴訟法

裁判所 刑事事件Q&A

裁判所 刑事事件の手続

この記事を書いた人

成瀬 潤のアバター 成瀬 潤 福岡弁護士法律事務所 共同代表弁護士

福岡県弁護士会所属(登録番号52748)
弁護士登録後、刑事弁護に注力し、刑事事件の相談件数は累計2000件を超える。座右の銘は「至誠通天」。依頼者の悩みに親身に寄り添い事件を解決へと導く。粘り強い示談交渉力が強み。

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