ストーカーは逮捕される?ストーカー事件の捜査の流れは?前科は付く?|福岡の弁護士が詳しく解説。

「諦めきれなくてしつこく連絡してしまった」「ストーカー容疑で逮捕されるのではないか…」

今、あなたは出口の見えない不安の中にいるはずです。ストーカー事件は、放置すればある日突然、警察が自宅にやってくるリスクを孕んでいます。

しかし、適切な法的措置を講じれば、逮捕の回避や前科を防ぐことは十分に可能です。

この記事では、福岡弁護士法律事務所の弁護士が、ストーカー事件の流れと解決への道筋を徹底解説します。

この記事で分かること
  • ストーカー規制法が禁じる行為(つきまとい等や位置情報無承諾取得等)
  • ストーカー事件で逮捕のリスクは高いか?
  • 刑事事件とは異なる行政手続(警告・禁止命令)
  • 前科を付けないための「示談」の重要性
  • 示談金の相場
  • 好意を寄せる異性につきまとってしまった。
  • 元カノ・元カレに何度もLINE・DMを送りつけて「警察に行く」と言われている。
  • 息子がストーカー容疑で捜査された。

このようなお悩みを抱えている方は、今すぐ福岡弁護士法律事務所にお電話ください!


目次

どんな行為をするとストーカー?

ストーカー行為は、ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下、「ストーカー規制法」と言います。)に規定されています。

ストーカー規制法によれば、ストーカー行為は、同一人物に対して、①つきまとい等または②位置情報無承諾取得等のいずれかを反復して行うことと定義されています。

ですので、ご自身の行為がストーカー行為に該当するかどうかは、「つきまとい等の行為に該当するのか?」「位置情報無線取得等に該当するのか?」という点を見極める必要があります。

「つきまとい等」とは?

つきまとい等の行為は8類型ある?

ストーカーの罪は、被害者に対する恋愛感情や好意の感情、またはその感情が満たされなかったことに対する怨恨の感情から、被害者やその家族などに対して「つきまとい等」を反復して行うことによって成立します。

そして、この「つきまとい等」に該当する行為はストーカー規制法第2条1項で類型化されていて、対象行為が8つ規定されています。

つきまとい等」に該当する対象行為
  1. つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等
  2. 監視していると告げる行為
  3. 面会や交際の要求
  4. 乱暴な言動
  5. 無言電話、拒否後の連続した電話・FAX・メール・SNSメッセージ・文書等
  6. 汚物等の送付
  7. 名誉を傷つける行為
  8. 性的羞恥心を侵害する行為

つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつくなどの行為

「つきまとい等」の1つ目の対象行為は、つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつくなどの行為です。

ストーカー規制法第2条1項1号は、次のように規定されています。

つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その現に所在する場所若しくは通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。

ストーカー規制法第2条1項1号

例えば、

  • 後をつける、尾行する
  • 被害者の最寄り駅で待ち伏せする
  • 被害者が居住するマンションの付近で帰宅する様子を見張る、うろつく
  • 被害者の職場に押し掛ける

などの行為が該当します。

監視していると告げる行為

「つきまとい等」の2つ目の対象行為は、監視していると告げる行為です。

ストーカー規制法第2条1項2号は、次のように規定されています。

その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

ストーカー規制法第2条1項2号

例えば、

  • 「今日は青色の洋服を着ていたね」「今日は随分帰りが遅かったね」などとあたかも監視しているかのようなメッセージを送る。
  • 「君をいつも見ているからね。」などと直接的に監視していることを告げる。

などは典型例と考えられます。

面会や交際等の要求

「つきまとい等」の3つ目の対象行為は、面会や交際等の要求です。

ストーカー規制法第2条1項3号は、次のように規定されています。

面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。

ストーカー規制法第2条1項3号

例えば、

  • 交際や復縁を求める
  • 最後に話したいなどと言って、無理やり、被害者に会うことを求める
  • 「手紙を受け取って欲しい」と言って、被害者に無理やり手紙を受け取らせる

など、交際や復縁などを求める行為のほか、交際に関係すること以外であっても被害者に義務のないことを要求すれば、これに該当します。

乱暴な言動

「つきまとい等」の4つ目の対象行為は、乱暴な言動です。ストーカー規制法第2条1項4号は、次のように規定されています。

著しく粗野又は乱暴な言動をすること。

ストーカー規制法第2条1項4号

例えば、「ふざけんじゃねえぞ」などと大声で怒鳴り罵倒する行為、被害者宅の外で暴れるなどの行為がこれに該当します。

無言電話、拒否後の連続した電話・FAX・メール・SNS・文書等

「つきまとい等」の5つ目の対象行為は、無言電話、拒否後の連続した電話・FAX・メール・SNSでのメッセージ・文書等の送信です。

ストーカー規制法第2条1項5号は、次のように規定されています。

電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、文書を送付し、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。

ストーカー規制法第2条1項5号

例えば、

  • 被害者に電話をして、無言のままいる
  • 被害者から「もう連絡してこないで」と言われたにもかかわらず、それ以降も何度も電話、メール、LINEやDM、手紙を送る
  • これまでの文脈から被害者が連絡を拒絶していることは明白なのに、何度も電話、メール、LINEやDM、手紙を送る

などの行為がこれに該当します。

汚物等の送付

「つきまとい等」の6つ目の対象行為は、汚物等の送付です。ストーカー規制法の規定は次のとおりです。

汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。

ストーカー規制法第2条1項6号

例えば、野良猫の死骸を宅急便で送りつけたり、汚物を玄関前にばら撒くなどの行為が該当します。

名誉を傷つける行為

「つきまとい等」の7つ目の対象行為は、名誉を傷つける行為です。ストーカー規制法の規定は次のとおりです。

その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

ストーカー規制法第2条1項7号

例えば、「被害者は複数名と交際している」「不倫をしている」「会社で××のような悪行を働いている」などと、被害者の社会的信用を低下させるような行為を告げる行為が該当します。

性的羞恥心を侵害する行為

つきまとい等」の8つ目の対象行為は、性的羞恥心を侵害する行為で、ストーカー規制法第2条1項8号は、次のとおりです。

その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(略)に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り得る状態に置くこと。

ストーカー規制法第2条1項8号

わいせつ画像や動画を被害者に送信する行為などが典型例と言えます。

「位置情報無線取得等」とは?

「位置情報無承諾取得等」とは、被害者に対する恋愛感情や好意の感情、またはその感情が満たされなかったことに対する怨恨の感情から、被害者やその家族などの位置情報を無断で取得することを言います。

ストーカー規制法上、「位置情報無承諾取得等」は3種類規定されています(ストーカー規制法第2条3項1〜3号)。

  1. GPS機器等を用いて位置情報を取得する行為
  2. 紛失防止タグを用いて位置情報を取得する行為
  3. GPS機器等や紛失防止タグを取り付ける行為等

被害者の車や所持品に無断でGPSや紛失防止タグを取り付けてこっそり被害者の位置情報を確認したり、取り付けた物を渡したりする行為がこれに該当します。

このようなGSPで被害者の居場所を特定するような行為もストーカー行為の一種になります。

ストーカーの時効は?

ストーカー事件の公訴時効は3年です。ですので、3年が経過すれば処罰されることはありません。

しかし、「昔のことだから大丈夫」と楽観視はできません。被害者が警察に被害届を出せば、数ヶ月前の行為でも捜査の対象となります。

ストーカーの事件は在宅?逮捕?

刑事事件は、在宅事件身柄事件のいずれかの方法で捜査が進みます。

在宅事件とは、身柄拘束されない状態で捜査が進むパターンです。この場合には、特に制限なく日常生活を送ることができます。ただし、被害者には絶対に接触しないでください。

身柄事件とは、逮捕や勾留をされて捜査が進むパターンです。この場合には警察の留置場で生活することになります。早期釈放を試みましょう。

そして、ストーカー事件の場合には、身柄事件になるリスクが高いと言えます。なぜならば、ストーカー事件の当事者は面識があることが多く、加害者が被害者の連絡先や居場所を知っているからです。そうすると、加害者が被害者と接触して不当な働きかけをするなどの証拠隠滅行為をする疑いが濃厚だと評価され、逮捕されてしまうのです。

警告・禁止命令は別の手続き?

ストーカー事件特有の流れとして、刑事手続とは別に行政手続が進行することがあります。

行政手続とは、ストーカー被害の申し出を受けた警察が、加害者に対して、ストーカー行為をしないように警告をしたり、禁止命令を発してストーカー行為の禁止を求める処分です。

禁止命令等の場合には、禁止命令書を受け取ります。禁止命令書には、被害者に対して、ストーカー規制法第2条に列挙されているストーカー行為を禁じる旨が記載されています。

これは刑事手続ではないので、この手続内で刑事処罰を科されることはありません。

ただし、禁止命令等が発せられたのにストーカー行為をした場合には、通常のストーカーよりも重い処罰が待っています(ストーカー規制法第19条)。

また、行政手続と刑事手続が同時進行していることもあるので、刑事手続の方で刑事処罰が待っていることもあります。

ストーカー事件の流れとして考えられるパターンは3つです。②か③で進むことが多い印象です。

  1. 刑事手続のみが進む
  2. 行政手続のみが進む
  3. 刑事手続と行政手続両方が進む

ストーカー事件、初犯の処罰は?

ストーカー行為をした場合、「1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する」と規定されています。

また、禁止命令等に違反してストーカー行為をしてしまった場合には、「2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金に処する」と規定されています。

罪名罰則
ストーカー1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
禁止命令等に違反したストーカー2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金

では、初犯のストーカーはどのような処罰を受けることが多いでしょうか?

事件の経緯、犯行態様、行為の執拗性、反省の程度、前科前歴の有無など様々な事情により考慮されるため、「絶対これ」とは言えません。

しかし、一般的に初犯のストーカーは略式罰金になることが多いです。

示談をしても処罰される?

刑事事件で処罰を軽減させる有力な手段として「示談」があります。では、示談をした場合、刑事処罰を免れることはできるのでしょうか?

どのような内容の示談を取り交わすかで異なりますが、宥恕付きの示談をした場合には、不起訴になる可能性が高いと考えられます。

宥恕とは、被害者が事件のことや加害者のことを許すことです。この宥恕があることによって、起訴・不起訴の処分を下す検察官は、「被害者が許しているなら国家が処罰を下す必要はない」と考えて、不起訴にしてくれます。

その他にも示談には次のようなメリットがあります。

  • 金銭的解決ができる
    清算条項を盛り込んだ示談をすると、金銭関係の解決を意味するので、被害者は追加で損害賠償を請求することはできませんし、加害者は追加で支払う義務を免れます。
    そのため、被害者から後で損害賠償を請求されたり、民事訴訟を起こされる可能性がなくなります。
  • 逮捕のリスク軽減・早期釈放の可能性アップ
    ストーカー事件は、当事者双方が人見知りであったり、被害者の居場所や連絡先を知っていることが多いため、証拠隠滅の恐れが高いと判断される傾向にあります。ですので、ストーカー事件は逮捕や勾留のリスクが高いと言えます。
    しかし、被害者と示談をすることで、証拠隠滅の恐れが下がったと評価され、逮捕が阻止できたり、早期釈放が実現しやすくなります。

ストーカー事件の示談金はいくら?

ストーカー事件の示談金相場は、30万円〜100万円程度と考えられます。

ただし、被害者の精神的苦痛が深く、精神的な病気を発症した場合や、被害者が引っ越しを余儀なくされた場合など、被害が大きいケースでは、治療費や引越しの初期費用などの補償が必要なこともあります。その場合には、上記相場よりも高額になることもあります。

よくあるQ&A

Q. 警察から呼び出しがありました。行かないとどうなりますか?

A. 逮捕のリスクが高くなります。

警察の呼び出しを無視すると「逃亡の恐れあり」と見なされる可能性が高いです。

また、ストーカー事件の場合には証拠隠滅の可能性が高いと評価される傾向にありますし、殺人事件などのより重大な事件に発展する可能性を懸念されます。

ですので、警察の呼び出しには応じた方が良いですが、まずは弁護士に相談し、出頭の同行を依頼したり、出頭時のアドバイスを受けましょう。

Q. SNSをブロックされたので別のアカウントから送りました。罪になりますか?

A. はい、反復して行えばストーカー行為です。

相手が拒絶しているにもかかわらず、手段を変えて連絡を試みる行為は、つきまとい等の「拒まれたにもかかわらず、電子メール等を送信する行為」に該当します。

ただちに控えるべきと言えるでしょう。

Q. 元カノから別れを告げられた。理由を聞きたいだけなのに無視されるので、何度もDMを送ってしまった。これはイケナイこと?

A. はい、ストーカー行為に該当する可能性があります。

元カノから無視されているということは、元カノは黙示的に連絡を拒んでいると解釈できる場合があります。そうすると、あなたは拒んでいるにもかかわらず連続して電子メール等を送信していることになります。

これはつきまとい等の「拒まれたにもかかわらず、電子メール等を送信する行為」に該当します。

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この記事を書いた人

成瀬 潤のアバター 成瀬 潤 福岡弁護士法律事務所 共同代表弁護士

【学歴】
・法政大学第二高等学校
・法政大学法学部法律学科
・中央大学法科大学院
・司法試験(68期)合格

【経歴】
・某A法律事務所新宿支部にて勤務
・某A法律事務所福岡支部長に就任
・福岡弁護士法律事務所の共同代表弁護士に就任

【プロフィール】
大学時代に、尊敬する故・木谷明氏(元裁判官・弁護士)から刑事法を学び、刑事弁護士になることを志す。弁護士登録後は、刑事弁護人としての活動を重点的に行い、これまで受けた刑事事件の相談件数は2000件を超える。刑事事件のほか、交通事故事件・離婚事件・男女トラブルに注力する。座右の銘は「至誠通天」。

【弁護士からのメッセージ】
刑事事件の当事者は、家族や友人も打ち明けることもできず、不安な日々を過ごされていると思います。そのような時こそ、味方となるのが弁護士です。一人で抱え込まず、弁護士にご相談下さい。あなたに寄り添い、全力でサポートします。

【弁護士情報】
・福岡県弁護士会所属(登録番号:52748)

【メディア出演】
・フジテレビ「直撃LIVE グッディ!」
・フジテレビ「めざましテレビ」
・KBC九州朝日放送「土曜もアサデス。」

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